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先日、アマゾンでraspberry Pi 3を購入しました。
プリインストールされているOSはDebianベースのRaspbian Jessieです。
2017年8月16日に新しいバージョンのRaspbian Stretchがリリースされました。
JessieからStretchへバージョンアップ(アップグレード)する方法を説明します。
なお、このままJessieを使用し続けたい場合の対処方法については、以下を参考にして下さい。
目次
事前準備
1.ネット接続の準備-WiFi設定
有線LANまたはWiFiで接続します。日本語化の場合は、WiFi接続で特に問題ないと思います。
画面右上、メニューバーの中、Bluetoothの右の記号をクリックします。
自宅のWiFiのSSIDを選んで”Pre Shared key”にパスワードを入力します。
すぐにSSIDが表示されないときは、いったん”Turn off Wi-Fi”を選んだのち、再び”Turn On Wi-Fi”を選ぶと表示が正常化されます。
2.外付けHDMI接続のモニターへ切替
raspberry Piはコンポジット、HDMI、DSI(Display Serial Interface)の3種類のビデオ出力に対応しています。
私の場合、キットを購入したので、DSI接続している3.5インチタッチモニターから外付けのHDMIに切り替えて大画面で操作しました。
色々なケースがあると思いますが、だいたい以下のようにドライバフォルダから切替可能です。
HDMI接続を使用した場合
##ターミナルを開いて以下を入力します。
cd LCD-show
./LCD-hdmi
3.5インチLCDを使用したい場合
##ターミナルを開いて以下を入力します。
cd LCD-show
./LCD35-show
JessieからStretchへの変更
1.Jessieのパッケージを更新・再起動
##できるだけ最新の状態にしておきます。
sudo apt-get update
##sudo apt-get upgradeはこのままでは既に実行出来ないはずなのでオプションを付けます。
##途中「q」キーを押す必要のある場合が1回あるかもしれません。
##長時間止まったように見えたら「Shift」+「down」(または↓キー)でターミナルを
##一番下までスクロールしてみてください。
sudo apt-get -t oldstable -y upgrade
##再起動します。
sudo reboot
2.パッケージリポジトリ情報をjessieからstretchへ変更
パッケージの更新に必要なapt関連のファイルの中身を書き換えます。
書き換えが必要なファイルは以下の2つです。
sudo sed -i 's/jessie/stretch/g' /etc/apt/sources.list
sudo sed -i 's/jessie/stretch/g' /etc/apt/sources.list.d/raspi.list
なお、apt関連のファイルでjessieの記載があるものを全てstretchに変更しても問題ありません。
その場合、以下のように検索してファイルと書換場所を特定して書き換えます。
##grepコマンドでjessieと記載のあるファイルを探します。
grep jessie /etc/apt/ -R
##必要なら見つかったファイルのjessieを全てstretchに変更します。
3.パッケージ情報更新
新しいリポジトリ情報でパッケージを更新します。
sudo apt-get update
4.シミュレートしてみる
JessieからStretchにアップグレードする前に心配ならシミュレートします。
apt-get --simulate -y upgrade
apt-get --simulate -y dist-upgrade
5.アップグレード
問題なければJessieからStretchへのアップグレードを実行します。
sudo apt-get -y upgrade
sudo apt-get -y dist-upgrade
sudo reboot
6.アップグレードされているか確認
アップグレードされているか、catコマンドで確認します。
##9.xと表示されたらStretchに無事アップグレードされています
cat /etc/debian_version
7.不要なパッケージの削除
最後に不要なパッケージを完全に削除してグレードアップの終了です。
sudo apt-get --purge -y autoremove
(参考)raspbian Jessie/Stretchの日本語化
以上で、JessieからStretchへのグレードアップは終了ですが、日本語化については、以下を参考にして下さい。
以上